2015年12月26日土曜日

LUCY / ルーシー

今日も映画です。少し前に、これも機内で観た映画。

「LUCY / ルーシー」(フランス)です。

リュック・ベッソンです。ということは。今回も、ストーリー上の無理なんて、勢いとドンパチで全て吹っ飛ばします!

この映画、要は "人間の脳が100%能力を発揮したらどうなるのか?"という話しです。ちなみに。人体の潜在能力が100%発揮できるようになると、北斗神拳が使えます...。

ストーリーは、台湾でルーシー(スカーレット・ヨハンソン)が知り合いから、アタッシュケースを預かるところから始まります。手錠でケースと繋がれ、やむなくそれをマフィアのボスのところに届けにいきます(もうこの時点で、ありえない話っす...)。

そこでルーシーは殴られて気を失い、腹部に包帯を巻かれた状態で目を覚まします。売人にすべく、新種のドラッグを腹に詰められたらしい。見張りのチンピラに腹を蹴られ、袋が破れ、ドラッグが身体の中に溶け出したところから、この映画は暴走を始めます。

既に最初の時点で、銃で撃たれても痛みを感じないスーパーウーマン。脳力発揮20%の時点で、他人の身体を操ったり、他人の身体をスキャンしたり、携帯の電波を目で見て会話も聞き取れます。もはやケンシロウではなく、超能力少年「バビル2世」の世界です。

このドラッグの影響で、ルーシーは自分がもう助からないことを認識します。脳力発揮40%の時点で皮膚が崩れ落ちるものの、ドラッグの残りを吸い込みながら、なんとか生命を維持します。この時点で、TVの映像のなかに侵入も出来るし、機器も念で操れます。

ここらへんから例のマフィアが絡んできて、完全にリュック・ベッソンの世界に突入。脳力70%の時点で、今度は両手が黒くベタベタになってコンピューターとつながり、もはや「アキラ」の鉄雄状態。さらに時を遡り、宇宙にも飛んでいき。脳力100%発揮で、遂に身体は消滅。彼女の最後のメッセージは、

I am everywhere.

う〜ん。なんとも...。しかし、脳の機能の数%しか使えていないと言われる我々が見ている世界など所詮真実では無い、のかもしれません。星「2つ」で。


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2015年12月23日水曜日

ファミリー・ツリー

本を一冊も紹介しないまま、立て続けに映画を紹介してしまっていますが、最近観た映画をもう1本。「ファミリーツリー(米国)」です。

(何故か)カメハメハ大王の子孫(?)である弁護士(ジョージ・クルーニー)の妻がボート事故に遭い、意識不明の重体になるところからストーリーが始まります。が、この映画、特段何かすごい出来事が起こる訳ではありません。ただ淡々とストーリーが進んでいきます。

並行して描かれるのは、
① いままで交流が希薄だった2人の娘との主人公の不器用な交流
② 主人公が、妻の浮気を知り、その浮気相手を捜索する
③ 先祖から代々受け継いできた広大な土地の売却問題
④ 妻の回復の見込みがなくなり、生命維持装置を外す決断をする
ざっとこんなところです。が、あくまで淡々と話は流れます。ジョージ・クルーニーも、娘たちとどうコミュニケーションすべきか戸惑い、妻の浮気を知って狼狽する、普通のおじさんです。

でもこの映画、凄く良かったんです。結論を言うと、この映画好きです。

何故か?恐らく舞台がハワイだったからなのだと思います。なんだかハワイの風景に、知らず知らずに観ながら癒されてしまう。弁護士として普通に働いて来た主人公が、突然一気に、予想もしていなかった難題を抱えます。でもそんな状況も、ハワイの自然が包み込んで「それもこれも人生さ」と言ってくれてる気がします。

と言う事で、「星4つ」で。

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2015年12月20日日曜日

続ロンドン帰りの機内にて(SELF/LESS)

さて、ロンドンから羽田に戻る機内で観たもう1本の映画は「SELF/LESS」(米国)。

日本では恐らく未上映ではないかと。この映画、ハチャメチャですが、結構楽しめます。簡単に言うと「おれがあいつで、あいつがおれで」=「転校生」の世界です。魂が別の肉体に移るっちゅう話。

ストーリーは、大富豪のじいちゃんが末期癌で余命わずかとなります。一人娘との関係も上手くいっていないことから、じいちゃんは今の身体を捨て、新しい若い肉体を手に入れて全く新しい人生をスタートさせる決断をします。決行日に、じいちゃんは親友の前で体調が急変した風を装い、救急車で運ばれます。そして研究所でMRIみたいな機械の中に横たわり、機械を動かすと、じいちゃんの魂は無事、隣に寝かせていた別の若い肉体のほうに移転成功!

しかし一方で、このサービスを購入した代償として、じいちゃん時代に関わりがあった人との交流を一切禁じられます。また、副作用を防ぐために定期的に薬をのむことを命じられます。が、最初は「そんなこと、エブリシングOK!」とばかりにじいちゃん、若いお姉ちゃんたちと遊びほうけます。ところが、薬を一回のみ忘れたことから、妙なフラッシュバックに悩まされ始めます。そして「この若い肉体は、我々が作った全く新しい肉体だ!」という研究所の説明に疑問を持ち始めます。「この肉体には元々の持ち主がいて、このフラッシュバックはその持ち主の記憶ではないか?」と。

じいちゃんの推測は正しく、元の持ち主は自分の娘の病気を治すためにお金が必要で、自分の身体を売り飛ばしたのです。倫理的な問題に悩み始めたじいちゃん、フラッシュバックを便りに、元の肉体の持ち主の家族に会いにいきます。が、そこらへんからストーリーはどんどんハチャメチャに。元の持ち主が軍人だったという設定なので、もはやじいちゃんは完全にジェイソン・ボーン。肉体入れ替えサービスの研究所との壮絶な戦いが始まり、そこに肉体を入れ替えた色んな人物もかかわってきて、もう無茶苦茶。そもそも「傲慢だった大富豪のじいちゃんが、なんでいい人になって、身体の元の持ち主の家族のために命がけで戦ってんねん!」と突っ込みたくなる。でも、この無理なストーリーも勢いで押し切ります。

結末はハッピーエンド。ロジックで考えてはダメです。そもそも色々と無理があるので。でも、それをマイナス材料として考えても、純粋に観てて楽しめる映画でした。よって、星3.5で!!


2015年12月9日水曜日

ロンドン帰りの機内にて(「アントマン」)


13日のロンドン弾丸出張。

現地での仕事も無事終わり、駐在員お勧めの店で「フィッシュ&チップス」も頂き、帰りの機内はリラックス。とくれば、もちろん映画でしょう!

まず1本目は「アントマン」。

超一流の腕を持ち窃盗を繰り返してはいるものの、根はいい人な主人公が、盗んできた不思議なスーツを試しに着てみたところ、1.5センチの大きさに変身。驚いてこのスーツを返しに行くが、このスーツの持ち主である天才科学者から、その盗みの手腕をかわれ、このスーツを着て「アントマン」となることを求められる。最初は躊躇するものの、別れて暮らす最愛の娘のためにもいつまでもコソ泥のままではいられないと考え直し、猛特訓を積んで「アントマン」となる。そして、科学者のかつての部下が開発した軍事転用目的の縮小スーツを盗んで破壊するため、「アントマン」とその仲間のアリ軍団は、警戒厳重な研究施設に侵入するが...

という感じです。まあ何も考えずに楽しめます、ハイ。主人公の盗みの腕の鮮やかさ、それに対する(それゆえの)プライベートのボロボロさ(最愛の娘にロクに会わせてもらえない)、どこか間の抜けた窃盗仲間たち、アリ軍団とアントマンとの友情、ちっこい「アントマン」の視点から観た映像、そしてそもそもの超ちっこいヒーローという設定、等々。はっきりいってあまり期待していなかったのですが、かなり楽しめました。最後もお約束のハッピーエンドでGoodでした。

が、やはりアメコミ。どこまでいってもアメコミ。観終わったあとに何か心に残るものがある訳ではありません。でも、観てる瞬間がただ楽しければいい。それこそがアメコミの醍醐味なんでしょう。何も考えずに、楽しい気分になりたいときにはどうぞ。

と、いう事で星「3つ」で(5点満点)。



2015年12月6日日曜日

続 ロンドン行きの機内にて(「イニシエーション・ラブ」)

行きの機内で観たもう1本の映画は、日本の「イニシエーション・ラブ」。

何故観ようと思ったかというと。この映画の監督が堤幸彦さんで、彼の作品である「TRICK」「SPEC」が大好きだからです。ということで、少し期待して観ました。

が。うーん...。この映画の宣伝文句は、「最後の5分で全てが覆る」です。従って、最後にどんでん返しがあることは、最初から分かっていました。当然、伏線を意識して観ることになります。すると、もう途中から全部分かってしまったんです、ハイ。が、恐らくこの宣伝文句が無くとも、途中で訪れる強烈な違和感のせいで、普通に、時間軸がおかしいことに気付くと思います。

ストーリーは、超地味なポッチャリ大学生が、合コンで素敵な女性繭子に恋をする。その男の子は繭子から「たっくん」と呼ばれ、恋愛も成就する。しかし、就職して見事に痩せた「たっくん」が東京に転勤になり、徐々に繭子との関係もギクシャクして、遂に「たっくん」は浮気をしてしまう。その一方で、繭子の妊娠が判明し...。

という感じですが。小説なら問題なかったのだと思いますが、さすがに映像になった「たっくん」を観ていると、もうありえないほどの違和感が...。「前半のたっくん」が痩せても、「後半のたっくん」にはならんでしょう。ということは、時間軸がおかしいということであり、二股をかけていたのは「後半のたっくん」だけだったのか、っちゅう話しです。

宣伝文句が過剰すぎ。でも、それが無ければただのラブストーリーだと思って、恐らく最初の5分で観るのを止めたかと。いずれにしても星「1つ」、ということで。

ロンドン行きの機内にて(「ME AND EARL AND THE DYING GIRL」)

先般、仕事でロンドンに行ってきました。

羽田からはざっと12時間以上。機内で仕事の準備をバッチリしても、まだ時間はたっぷり。と、いうことは、やはり映画でしょう ♪ 


ということで、行きは2本観ました。まず「ME AND EARL AND THE DYING GIRL」(米国)。


自分に自身が無く、誰とも深い関係を持とうとしない高校生の主人公(男)が、母親から無理矢理、白血病のクラスメートの女の子と一緒に過ごすことを強要されます。特に仲が良いわけでも何でもないので、最初はすごく気まずいのですが、徐々にそこに友情が生まれてきて、主人公は彼女のために映画を撮り始めるのですが...。


という感じで、サンダンス映画祭で二冠にも輝いたとのことで、すごく期待して観ました。主人公が、たった一人の友人(それがタイトルにもあるEARLで、主人公は彼のことを"仕事仲間"と呼んでいます)と撮りためた名作映画のゆるーいパロディ映画の数々には、正直楽しめました。ですが、うーん。きっといい映画なのかもしれないのですが。私はどうも肝心のストーリーに、感情移入ができませんでした。


星「2つ」ということで(5点満点)。もう1本は次回。



横浜に超大型書店を!

今日は、私が居住する神奈川県の書店についての個人的感想。

神奈川県で有名な書店といえば、まず「有隣堂本店」でしょうか。しかし、いかんせん関内駅から歩きます。その割に、品揃えに満足とは言えず。(ここで言う「品揃え」の意味は、"私個人の本の趣味と合致するか"ですので悪しからず。)

ではビッグターミナル横浜駅の周辺は?「紀伊国屋そごう店」「有隣堂ルミネ店」「有隣堂ダイヤモンド店」「丸善ポルタ店」「リブロ相鉄ジョイナス店」等々数はあるものの、品揃えに満足がいく店はありません。特に「有隣堂ルミネ店」は最近リニューアルしましたが、ビジネス書も歴史書も経済書も新書も、棚面積がびっくりするほど縮小されており、恐らく今後はあまり行かないと思います...。

結局のところ、現時点での神奈川県での一番のお気に入りは「丸善ラゾーナ川崎店」です。が、ここに行くためには途中下車せねばならず不便なんです、ハイ。ちなみに私の最愛の書店は「丸善丸の内店」ですが、ここに対抗できるレベルの書店は神奈川にはありません。電子書籍の普及やネットショッピングの台頭等、色々と事情はあると思いますが、なんとか横浜駅周辺に超大型書店が開店する日を、強く待ち望みます!


ブログ始めてみました

さて。ブログ始めてみました。タイトルは、本と映画です。何故本と映画か?大好きだから、です。

「本」で言えば、蔵書は2,000冊ほど。どれだけ重くとも、普段、本2冊は持ち歩く人です。「映画」で言えば、今は忙しくてなかなか観れませんが、かつては週1本映画館に観に行っとりました。

色々と忙しいですが、時間をもっと確保する術を身につけたいと思っとります。そして、年間1,000冊は読めるようになりたいなー、映画もせめて週1本は観たいなー、と。

とゆう訳で、これから、本や映画の感想、さらには愛する書店や読書術やなんやかんやについて、ゆるーく綴っていくつもりです。まー、ボチボチと。