2016年11月6日日曜日

機内にて『ミリオンダラー・アーム』『高台家の人々』(ネタバレです)

先週1週間、アメリカに出張していました。往復で、機内で過ごした時間は約26時間。
その間に、映画を5本観て、本を4冊読み終わりました。貴重な時間でした。

観た作品は『ミリオンダラーアーム』『My Bakery in Brooklyn』『フラワーショウ!』『君の名は』『高台家の人々』。本日は、そのうち2本について簡単に紹介します。

ミリオンダラー・アーム [DVD]
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本作は、インド人初のメジャーリーガーと彼を発掘したエージェントとの感動の実話です。

有望選手を大手に奪われ、金欠中のスポーツ・エージェントであるJBは、起死回生の手段として、インドで有望選手の発掘を試みます。そして、野球を全く知らず、投げ方も無茶苦茶にも係らず130キロ台の速球を投げる2名の若者(リンクとディネシュ)をみつけます。

JBは、彼らをアメリカに連れてきて10ヶ月間の特訓に放り込みます。何故、10ヶ月か?JBが投資家との契約で、わずか10ヶ月間で彼らを育て、メジャーのトライアウトにかけることを求められていたからです。つまりはビジネス上の制約です。

しかし、彼らはインドから出たことが無い若者です。野球も一から学ぶ状況です。生活の違いにとまどい、プレッシャーに押し潰され、トライアウトでも失敗をします。一方のJBは、当初彼らをビジネス上の投資としか見ていませんでした。しかし、恋人の言葉で自らの勝手さを省み、徐々に彼らと家族のような関係を築きあげていきます。そして、なんとか2度目のトライアウト開催を模索します。

迎えた2度目のトライアウトの日。肩に力が入る2人に、一緒にインドから来たコーチ志望のアミトが言います。
ー 野球ってのは楽しむもんさ。
そして彼らはメジャーのスカウトの前で、150キロの速球を投げ込みます。彼らは、初めてボールを握ってからわずか10ヶ月で、パイレーツと契約を結ぶという奇跡を成し遂げます。

見事なサクセスストーリーにスカッとします。


高台家の人々 DVDスペシャル・エディション
ポニーキャニオン (2016-12-21)
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本作はすみません。全く期待していませんでした。が、たまたま観たら意外と良かったパターンです。

主人公は、口下手で地味で冴えないが、心の優しい木絵(きえ)。彼女は口下手故に、妄想を膨らませる癖があります。そんな彼女が病欠している間に、超エリートでお金持ちの高台(こうだい)光正が海外から転勤してきます。女性社員は皆彼を見て騒ぎますが、彼が興味を示したのはなんと、恋愛が苦手な木絵でした。

彼には秘密があり、実は人の心が読める「テレパス」でした。彼は今まで「人の心のなか」にうんざりしており、それ故に周囲から「笑わない男」と思われていました。しかし、彼は思わず飛び込んできた彼女の妄想に、思わず笑ってしまいます。そして彼女の妄想のファンになるとともに、彼女の天然だが優しい心にひかれます。

光正は木絵にプロポーズをし、能力のことも木絵に伝えます。彼女は当初「自分は喋るのが下手だから、思ったことが伝わるので安心」と思います。しかし段々と、何でも相手に伝わってしまうことを恐れ始め、光正の前で考えることをシャットアウトし始めます。そして迎えた結婚式で、「(心の中を)見られているかと思うと苦しい」と光正に伝え、遂に逃げ出してしまいます。

実家にひきこもる木絵のところに光正の母が訪れます。「本当に愛する人をつかみたいなら、逃げずに戦うの!」と伝え、無能力者を伴侶に選んだ光正の祖母からの木絵への手紙を手渡します。そこには、無能力者である祖父が、祖母に伝えた言葉が記されていました。祖父は、心を読んでも平気な人として自分を慎重に選んでくれた祖母の気持ちに感謝し、ありのままでいることを決意していました。
ー その力を奇妙なものだとは思わず、奇跡だと思おう。この世は謎と不思議に満ちている。そう思うと胸が躍る。傷つける不安もあるが、それもいつか笑おう。いつか歳をとって、思い出し笑う。そう思えば、喧嘩もすれ違った日々も楽しみに変わる。そんな風に過ごそう。死が二人を分かつまで。愛する人を信じて。

転勤先のロンドンで、祖父の墓前に立つ光正の頭に、変な妄想が入り込んできます。振り返ると木絵が立っており、「あなたとの毎日を想像して、大丈夫、幸せになれるって思った」と伝えます。

当初は木絵のぶっ飛んだ妄想を楽しんでいましたが、後半からは何気に感動してしまいました。特に、祖父の言葉には。人の心が読めても読めなくても、むしろ読めないからこそ、相手を信じてありのままに、そして時にはぶつかる勇気が必要なのだと思います。意外にも良かった1本でした。


いやー、映画ってほんまええもんです!!


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