2015年12月20日日曜日

続ロンドン帰りの機内にて(SELF/LESS)

さて、ロンドンから羽田に戻る機内で観たもう1本の映画は「SELF/LESS」(米国)。

日本では恐らく未上映ではないかと。この映画、ハチャメチャですが、結構楽しめます。簡単に言うと「おれがあいつで、あいつがおれで」=「転校生」の世界です。魂が別の肉体に移るっちゅう話。

ストーリーは、大富豪のじいちゃんが末期癌で余命わずかとなります。一人娘との関係も上手くいっていないことから、じいちゃんは今の身体を捨て、新しい若い肉体を手に入れて全く新しい人生をスタートさせる決断をします。決行日に、じいちゃんは親友の前で体調が急変した風を装い、救急車で運ばれます。そして研究所でMRIみたいな機械の中に横たわり、機械を動かすと、じいちゃんの魂は無事、隣に寝かせていた別の若い肉体のほうに移転成功!

しかし一方で、このサービスを購入した代償として、じいちゃん時代に関わりがあった人との交流を一切禁じられます。また、副作用を防ぐために定期的に薬をのむことを命じられます。が、最初は「そんなこと、エブリシングOK!」とばかりにじいちゃん、若いお姉ちゃんたちと遊びほうけます。ところが、薬を一回のみ忘れたことから、妙なフラッシュバックに悩まされ始めます。そして「この若い肉体は、我々が作った全く新しい肉体だ!」という研究所の説明に疑問を持ち始めます。「この肉体には元々の持ち主がいて、このフラッシュバックはその持ち主の記憶ではないか?」と。

じいちゃんの推測は正しく、元の持ち主は自分の娘の病気を治すためにお金が必要で、自分の身体を売り飛ばしたのです。倫理的な問題に悩み始めたじいちゃん、フラッシュバックを便りに、元の肉体の持ち主の家族に会いにいきます。が、そこらへんからストーリーはどんどんハチャメチャに。元の持ち主が軍人だったという設定なので、もはやじいちゃんは完全にジェイソン・ボーン。肉体入れ替えサービスの研究所との壮絶な戦いが始まり、そこに肉体を入れ替えた色んな人物もかかわってきて、もう無茶苦茶。そもそも「傲慢だった大富豪のじいちゃんが、なんでいい人になって、身体の元の持ち主の家族のために命がけで戦ってんねん!」と突っ込みたくなる。でも、この無理なストーリーも勢いで押し切ります。

結末はハッピーエンド。ロジックで考えてはダメです。そもそも色々と無理があるので。でも、それをマイナス材料として考えても、純粋に観てて楽しめる映画でした。よって、星3.5で!!


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